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07 釉薬(3)結晶釉の結晶ができない

欠点の外観上の特徴

結晶釉で結晶の数が少ない、または結晶が小さい

検査・試験方法

目視観察。顕微鏡観察。化学分析。

欠点の原因

釉層が薄い。

焼成条件が結晶成長に適していない。

釉の組成が結晶成長に適していない。

欠点の防止対策

施釉時の釉層の厚みを厚くする。そのために釉に糊剤を添加し、釉の水分を少なめに調整する。釉を筆塗りや刷毛塗りする場合は釉が伸びにくいので塗りにくいことから、また、スプレー掛けは釉層に空気を多く含み、流し掛けする場合は釉と素地との接触時間が短いことから、それぞれドブづけや浸し掛けよりも釉層が薄くなりやすく、結晶釉には向いていない。

冷却過程の保持温度や保持時間を調整する。結晶釉は冷却過程で結晶の核ができやすい温度帯と結晶が大きく成長する温度帯がある。

結晶が成長しやすい組成に釉の調合を変える。釉の組成は、結晶の成分が十分に含まれていて、それが釉中を移動できるだけの低い粘性の組成である必要がある。

その他

結晶釉は焼成後の釉層の厚みが1mm程度(施釉時で2mm前後)で結晶が成長しやすいことが多い。

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