乾燥工程（素焼き前）に素地が切れる。

拡大鏡による目視観察。水分量測定。

乾燥速度が速すぎた。

乾燥時に部分的に風が当たった。

素地の肉厚が部分的に薄すぎた、もしくは厚すぎた。

素地土の密度に粗密があった。

部品を取り付けた時に乾燥具合が違った。

穴あけなどの加工した部分に傷が残った。

乾燥速度を遅くする。乾燥速度が速いと部分的に乾燥の進み具合の差が大きくなり、乾燥収縮の違いが起こって切れが生じる。乾燥が速すぎるときは、霧吹き等で水を吹きかけたり、濡れた布を被せたりして水分を調節しながら乾燥させる。

風が一部分だけに当たることがないように、ビニールで包む、樹脂製容器中で静置するなどして乾燥させる。

素地は肉厚が薄いところから乾燥し肉厚の厚いところは乾燥が遅いので、均一に乾燥させていても乾燥収縮に差が起こり、切れが生じる。器体の形状に工夫するか、薄い部分は乾燥速度を遅くする。

土を締める。花活けの胴部、銅鑼鉢の底部、湯呑の口縁部などは素地の密度が小さくなり乾燥収縮で切れやすいので、叩くなどして土を締めて素地の密度を大きくする。

本体と部品の乾燥具合を合わせる。

加工した部分は面取りをする。穴あけなどの加工をした部分にささくれた傷が残ると切れの起点となりやすいので面取りをする。また、角の部分が鋭角になると切れやすいので面取りをするか角を丸くする。